あるだけで実年齢よりも老けて見えてしまうほうれい線。
改善するためには、スキンケアでコラーゲンの生成を促したり、表情筋のトレーニングを行うことが大切ですが、そういった方法以外にも、東洋医学の観点から「ツボ」を使ってほうれい線を予防・改善していくという考え方もあります。
ほうれい線は肌の乾燥やたるみ、みくみなどが原因と言われています。
ツボを押すことによって、血の巡りをよくし、肌のハリを回復させることでほうれい線を改善していくことが目的となります。
ここでは、そんなほうれい線を消すツボについてご紹介していきます。
Contents
ほうれい線を消すツボ
顔にはたくさんのツボがありますが、まずはほうれい線対策におすすめのツボで代表的なものを3つご紹介します。
お風呂上がりなどにツボを押す習慣をつけていきましょう。
地倉(チソウ)
口角の外側にあるツボで、口周りの筋肉のハリを回復させます。口角のたるみを改善してハリを取り戻すだけでなく、むくみやダイエットにも効果的とされています。
●ツボの押し方
口角の外側を左右同時に5秒間押し、ゆっくりと離します。これを5セット行いましょう。
巨髎(コリョウ)
小鼻の横で、瞳の真ん中から下に下ろした線が交わる部分にあり、頬骨の下のツボで、笑顔のツボとも言われます。
このツボを押すことによって、顔のたるみやむくみ、乾燥肌が改善され、ほうれい線を引き上げてくれます。
●ツボの押し方
人差し指のお腹の部分で、ツボを5秒間押し、離します。これを5セット行います。
下関(ゲカン)
耳の付け根から頬骨に向かって少し窪んだところにあるツボで、口を開けた時に骨が持ち上がる部分になります。
血行促進、新陳代謝アップの効果があるツボで、むくみやたるみを改善してくれます。ほうれい線対策だけでなく、小顔効果も期待できます。
●ツボの押し方
人差し指のお腹の部分を窪みにあて、皮膚を持ち上げるような感じでマッサージします。
ツボを押すときの注意点
顔のツボを押すときには、あくまでも「ゆっくりと、やさしく」押すことを意識しましょう。少しでも効果を得たいがために、強く押す、擦る、爪を立てる、などをしてしまうと逆に肌への負担となってしまうこともあるため注意が必要です。
また、片方だけでなく、両側のツボを同時にバランスよく押すことを心がけましょう。
綿棒を使ったツボ押し
鍼治療で有名な劉勇氏によると、ほうれい線は顔の筋肉の衰えだけでなく、胃の働きの低下が関係していて、胃の働きが低下すると、食事量も減り、噛む回数が少なくなってしまうため、ほうれい線が深くなってしまうということです。
これをツボを使って改善するために、①顴髎(ケンリョウ)、②承漿(ショウショウ)、③地倉(チソウ)、④迎香(ゲイコウ)、という順に綿棒でツボを押していくという方法を提案しています。
顴髎(ケンリョウ):頬骨の下側にあるくぼみにあるツボ
承漿(ショウショウ):下唇の中央の下の少し凹んでいるところにあるツボ
地倉(チソウ):先程も出てきた口角の外側にあるツボ
迎香(ゲイコウ):小鼻のわきにあるツボ
痛気持ちいい程度の力加減で、それぞれ10秒ずつ綿棒で押していきます。
終わったあとは、40℃くらいに温めたタオルを顔の上におくことで、血行が促進され、ツボ押しの効果が倍増します。
足のツボからのアプローチ
もちろんツボは顔だけでなく、足にもたくさんあります。そんな足の中からほうれい線対策にもおすすめのものを2つご紹介しておきます。
足三里(アシサンリ)
膝のお皿の下から指4本分くらい下にある最も窪んでいる部分にあるツボで、ひざ下10 cmくらいのすねの外側にあります。
胃の調子を良くしてくれるツボで、胃が疲れているときだけでなく、脚が疲れているときや治癒力を高めたいときにも有効です。
湧泉(ユウセン)
湧泉(ユウセン)は、万能のツボとも言われていて、体全体の気力、体力を回復してくれるとされています。
血行が促進されるため、冷え性の方にもおすすめで、肌の乾燥によってしわや浅いほうれい線ができてしまうという場合には取り入れてみるのもいいでしょう。
このように、ツボを刺激することでほうれい線対策を行う方法もあります。
ツボを押すだけなので、道具もいらないですし、費用もかからないというメリットがあります。また、たるみやほうれい線だけでなく、化粧のノリがよくなったり、肌あれ改善などの効果もあります。
ただ、この方法はすぐに効果が現れるというものではありません。長い目で見て肌の老化を遅らせることはできますが、すぐにほうれい線を消すというのは難しいでしょう。
ほうれい線を改善するためには、肌のコラーゲンを増やすためのスキンケアを取り入れていくことが最も大切です。